脚本からAIで絵コンテを作る目的は、文章ごとに画像を生成することではありません。撮影やアニメーションに進む前に、物語をカット単位の制作判断へ変換することです。
使える絵コンテには、登場人物、場所、視線、画面方向、カットの目的、台詞、想定尺が含まれます。これらを先に構造化すると、生成のたびに設定を作り直す必要がなくなります。
脚本から抽出する情報
まず次の要素を分けます。
- シーンと場所
- 登場人物と衣装
- 台詞、ナレーション、行動
- 感情が変化する瞬間
- 小道具と前後の連続性
- 時間帯、照明、天候
- カット候補と想定時間
一つのカットには、場所を見せる、情報を明かす、行動を見せる、反応を見せるなど、一つの役割を持たせます。
1. カットリストを作る
最低限、カット番号、被写体、動作、画角、カメラ角度、台詞、参照する人物・背景、想定尺、状態を記録します。「格好いい画」ではなく、そのカットが物語で何を伝えるかを先に決めます。
2. 人物と背景を別々に固定する
人物資料には顔、体格、髪、衣装、色、主要な表情を含めます。背景資料には空間の向き、入口、窓、家具、光源を含めます。人物と背景を一つの長いプロンプトだけで管理すると、カメラ角度を変えたときに両方が崩れやすくなります。
3. 段階を分けて生成する
構図確認
低コストの下書きで、画角、人物の位置、視線、180度ルール、カットのバリエーションを確認します。
一貫性確認
顔、衣装、小道具、背景の形、色調を承認済み資料と比較します。問題のあるカットだけを修正します。
シーケンス確認
絵コンテを台詞と一緒に順番に再生し、反応のタイミング、重複する画、理解しにくい切り替えを見つけます。
最終承認
動画化してよい構図だけを承認状態にします。承認前の下書きが誤って動画生成に送られないよう、状態を明確に分けます。
4. 絵コンテを動画プロンプトへ変換する
絵コンテですでに被写体、構図、背景が決まっています。動画プロンプトでは、次のように変化だけを指定します。
承認済み絵コンテを最初の構図として使用。人物が一つの動作を行う。カメラは固定、または一つの移動だけ。顔、衣装、背景、色、主要な小道具を維持。尺と必要な音を指定。
一つの短いカットに複数の複雑な動作を入れるより、準備、動作、結果、反応に分ける方が安定します。
よくある失敗と直し方
すべて同じ画角になる
先にカットの役割を決め、場所を見せるロング、会話のミディアム、感情を見せるアップ、情報を示すインサートを使い分けます。
人物の左右が入れ替わる
二人の相対位置と視線を記録し、カメラが180度の軸を越える場合は、それが分かるつなぎのカットを用意します。
背景が毎回変わる
承認済みの背景資料を共通で使い、空間の向き、光源、時間帯を固定します。
一枚ずつは良いのに、つながらない
絵コンテはギャラリーではなく編集設計です。必ず順番と時間を付けて確認し、前後の因果関係が伝わるかを見ます。
AniKukuで管理する理由
AniKukuでは、脚本解析、カットリスト、人物・背景素材、絵コンテ、動画出力を同じプロジェクトで管理します。採用した参照画像と出力の関係が残るため、一カットだけを修正しても他の承認済みカットを保てます。